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戒名とは?意味や由来、費用、つけるタイミングを徹底解説【愛知県版】

仏教における戒名とは、故人が仏の世界で使用する名前のことを指します。この戒名がなければ、仏式の葬儀を執り行ったり、お墓に納骨することが難しい場合があります。そのため、戒名の意味や選び方、費用について基本的な知識を持っておくと、いざというときに役立つでしょう。

そこでこの記事では、戒名の意味や由来、宗派別のランク、お布施の相場などを解説します。

意外と後で困るのが、「戒名の追加彫り」です。「お墓への文字入れ」「墓石への名入れ」などとも呼ばれていますが、この「戒名の追加彫り」は、四十九日までに行うのが一般的です。

戒名の追加彫りは通常、2週間ほど要します。早めにご手配することをお勧めします。

目次

1.戒名の意味と由来

戒名(かいみょう)は、仏教の儀式の一環として故人に授けられる名前で、死後に使用される特別な称号です。「戒」という字が示す通り、仏教の教えに従う決意を表しています。戒名は主に日本の仏教で用いられる文化で、宗派や地域によってその内容や形式が異なります。

戒名の歴史は古く、仏教が日本に伝来した奈良時代から始まると言われています。当初は僧侶だけに授けられていましたが、江戸時代以降、一般の人々にも広まりました。戒名は仏教徒としての生き方を象徴し、故人が極楽浄土へ往生するための重要な要素とされています。

2.戒名の構成とランク

戒名は、「院号」「道号」「戒名」「位号」、4つの号で構成されるのが基本です。

一万円札の顔「渋沢栄一」の戒名「泰徳院殿仁智義譲青淵大居士」を例にすると、「泰徳院殿」が院号、「仁智義譲(じんちぎじょう)」が道号、「青淵(せいえん)」が戒名、「大居士」が位号に該当します。

この4つの号を組み合わせた名前全体(渋沢栄一が特別であり、10文字前後が一般的)を「戒名」と呼びます。ただ厳密にいうと、3番目の号「戒名」で表される、2文字の部分を戒名です。

2-1. 戒名の構成要素

①院号(いんごう)

特別な称号で、格式の高い戒名に付けられることが多い。最高ランクは、「院殿号(いんでんごう)」。次いで「院号(いんごう)」です。

院殿号は、もともと天皇や位の高い貴族にだけ許されていた号です。足利尊氏(等持院殿)が用いたあと、武家や大名が多く用いたと言われています。本来であれば院号より下位ですが、文字数が多く豪華な印象があるため、現代では院号より上位にされる風潮があります。

院号は、平安時代の嵯峨天皇が御所を「嵯峨院」と名付けたことからはじまった号です。寺院の建立者の敬称に用いられたのが由来となり、戒名に使われるようになりました。現在でも、寺院に貢献した人や高い身分の人、功績を残した人などに与えられます。

②道号(どうごう)

故人の信仰や生き方を象徴する言葉。仏教の教えや徳を表す文字が選ばれることが一般的です。

道号は元々、本名とは別に使われる別名です。生前にペンネームとして使用する人もいます。

現代では、故人の趣味や性格、特徴を表現する漢字を選び、その人らしさを表現するようになっています。なお、道号は水子や幼児、未成年者には付けられず、浄土真宗ではそもそも使用されません。

道号でよく使われる文字
性格や趣味を表す文字光、翁、老
場所や地域を表す文字海、山、峰、峯、雲、月
住居を表す文字宅、殿、斎

③戒名(本名の部分)

「戒名(かいみょう)」は、極楽浄土での名前です。仏弟子であることの証として与えら、宗派によっては、「法号」や「法名」と呼ぶこともあります。

戒名は、道号の後に続く2文字を指し、一般的には故人の生前の名前(俗名)から1文字、仏様や経典から1文字を取って構成されます。また、故人が尊敬していた人物や生前の職業にちなんだ文字を選ぶこともあります。

戒名でよく使われる文字
生前の名前(俗名)の文字
仏様の名前や経典の文字
故人が尊敬する人に関連する文字
故人の生前の職業を連想する文字
先祖代々受け継いでいる文字

④位号(いごう)

「位号(いごう)」は、戒名全体の一番下に付けられる号です。

現代でいう敬称の「様」にあたり、仏教徒としてのランク(位)を示します。

位号は、故人の社会貢献度や地位、信仰心などに基づいて決定され、性別によって名称が異なる点が特徴です。男性には侍を意味する「士」が、女性には姉や女を意味する「女」が付けられます。

ほとんどの人は、下位の「信士(しんじ)」や「信女(しんにょ)」を授かりますが、これらはあくまで一般的な位号であり、地位や評価が低いことを意味するわけではありません。

ランク男性の位号女性の位号
上位







下位
大居士(だいこじ)清大姉(せいたいし)
居士(こじ)大姉(たいし)
大禅定門(だいぜんじょうもん)大禅定尼(だいぜんじょうに)
禅定門(ぜんじょうもん)禅定尼(ぜんじょうに)
清信士(せいしんじ)清信女(せいしんにょ)
信士(しんじ)信女(しんにょ)

未成年の子どもの位号は、年齢や性別に応じて異なります。死産した子どもには「水子」が使われ、5歳以下の子どもには「嬰児・嬰女」や「孩児・孩女」、15歳以下では「童子・童女」が一般的に用いられます。

ただし、実際には未成年でも「信士」や「信女」が使われることもあるため、家庭や菩提寺と相談して決定することが望ましいでしょう。

年齢男の子の位号女の子の位号
死産水子
5歳以下幼児・嬰児・孩児幼女・嬰女・孩女
15歳以下童子・大童子・禅童子童女・大童女・禅童女

2-2. 戒名のランク

戒名にはいくつかのランクがあり、ランクによって内容や費用が異なります。以下は主なランクの特徴と費用の目安です

①釈号(しゃくごう)

最も一般的な戒名で、「釈○○」の形を取ります。比較的安価で、多くの人に利用されています。

費用目安:10万~30万円

②院号付き戒名

「○○院○○居士/大姉」のように院号がつく戒名。故人が社会的、宗教的に高い評価を得ていた場合に授けられることが多い。

費用目安:50万~100万円以上

③特別な称号付き戒名

さらに特別な院号や道号が付与される戒名。故人が寺院に多大な貢献をした場合や、特別な業績を残した場合に授かります。

費用目安:100万円以上(要相談)

2-3. ランクの違いによる影響

戒名のランクは、単に格式を示すだけではなく、仏教の教えにおいて故人の功徳や信仰の深さを表すものとされています。特に院号がつく場合、戒名そのものに特別な意味合いが込められることが多く、葬儀や供養の際にも重要視されます。

院号なしの戒名は、一般的な形式で、多くの人に利用されています。

院号付きの戒名は、格式が高く、地域の慣習や故人の生前の功績によって選ばれます。

特別戒名は、特定の宗派やお寺でのみ授けられる場合があり、詳細な相談が必要となります。

3.戒名をつけるタイミング

愛知県において戒名を授かるタイミングは宗派や地域によって異なりますが、一般的には次のようなタイミング・シーンに行われます。

①葬儀の際
故人が亡くなった直後、僧侶によって戒名が授けられます。

②生前戒名
最近では、生前に自ら戒名を選ぶ人も増えています。生前戒名を選ぶことで、故人の意思を反映した戒名を用意できるため、後のトラブルを防ぐことができます。

③四十九日法要
故人が極楽浄土へ往生するとされる節目に、戒名を正式に刻むことがあります。このときのために、早めに戒名の追加彫りの依頼をしておくといいでしょう。

4.宗派ごとの戒名の特徴

宗派ごとの違いを理解することで、故人や家族の意向に合った戒名を選ぶことができます。戒名の内容や形式は宗派によって異なり、それぞれの宗派が持つ教義や伝統が反映されています。僧侶や寺院と相談し、宗派の教えに基づいた適切な戒名を授けてもらいましょう。以下は代表的な宗派ごとの特徴です。

浄土宗

浄土宗では、戒名に「釈」の字を入れるのが特徴的で、位号として「居士」「大姉」が一般的に使われます。故人が浄土に往生するための祈りを込めた名前が重視されます。

浄土真宗

浄土真宗では、「釈」の字が必ず用いられ、位号がない戒名が一般的で、「○○釈○○」の形を取ります。戒名のランクによる区別は少なく、平等な教えが反映されています。

曹洞宗

曹洞宗では、戒名に「道号」を含むのが特徴で、位号には「居士」「大姉」や「信士」「信女」などが用いられます。修行や徳を反映した名前が選ばれます。

日蓮宗

日蓮宗では、「法号」として戒名が授けられ、戒名に「日」の字が含まれることが多い傾向にあります。故人の信仰心や生き方が強調される名前が選ばれます。

天台宗

天台宗では、戒名に「智」や「法」の字を含めることが多く、位号として「居士」「大姉」の他、「善士」「善女」も多々使われます。教えの智慧や慈悲を反映した名前が重視されます。

5.愛知県における戒名の特徴

愛知県の戒名には、地域特有の文化や宗派の影響が反映されています。以下に愛知県の特徴を詳しく解説します。

5-1. 愛知県の地域性が影響する戒名の形式

愛知県は浄土宗や浄土真宗の信徒が多く、「釈○○」の形式が一般的です。特に浄土真宗では位号が付かない平等な教えが反映されています。

一方で、曹洞宗や臨済宗の寺院も多く、道号を重視した戒名が授けられることがあります。

5-2. 愛知県における戒名授与の費用感

宗派信士・信女居士・大姉院信士・院信女院居士・院大姉
浄土宗30万円~40万円50万円~60万円70万円~
真言宗・天台宗30万円~50万円50万円~70万円80万円~100万円~
日蓮宗30万円~50万円100万円~
浄土真宗20万円~
(釋・釋尼)
50万円~
(院釋・院釋尼)
曹洞宗30万円~50万円~70万円100万円~100万円~
臨済宗30万円~50万円50万円~80万円100万円~

5-3. 愛知特有の戒名選びのポイント

①地域の風習に従う
愛知県では、地元の寺院との関係が深く、地域の風習に従った戒名が一般的です。特に寺院とのコミュニケーションが重要です。

②寺院への寄付文化
戒名のランクが上がるにつれて、寺院への寄付が必要になる場合があります。この点についても事前に相談することが大切です。

③生前戒名
愛知県では「生前戒名」の相談を受け付けている寺院も多くあります。「自身で決めたい」「家族に負担をかけたくない」など、事前に準備を進めたい方はぜひ検討してみてください。

④戒名にふさわしくない文字

a)三除の法

三除の法説明
奇怪な難字読み書きが難しい漢字
無詮の空字意味のない漢字乃、也、於、但
不穏の異字穏やかでない意味をもつ漢字争、恥、敵、悩、死、狂、病

b)二箇の大事

二箇の大事具体例
動物を表す漢字牛、馬、猿、蛇、蛙、犬、猫
※麟・龍・駿・鹿・亀・鳳・鶴などは例外
各宗派の開祖日蓮、道元、法然、最澄、空海
年号明治、大正、昭和、平成
歴代天皇の尊号春日宮、崇道、慶光

⑤戒名彫刻(墓石への名入れ・文字入れ)
戒名が決まったら、墓石へ彫る準備も整えましょう。愛知彫刻は戒名専門の彫刻師が直営する、戒名彫刻の専門集団です。ぜひ相談してみてください。

愛知彫刻の愛知県における対応基本エリアは以下のとおりです。

名古屋市 愛西市 あま市 安城市 一宮市 稲沢市 犬山市 岩倉市 大府市 岡崎市 尾張旭市 春日井市 蒲郡市 刈谷市 北名古屋市 清須市 江南市 小牧市 新城市 瀬戸市 高浜市 知多市 知立市 津島市 東海市 常滑市 豊明市 豊田市 長久手市 西尾市 日進市 半田市 碧南市 みよし市 弥富市 愛知郡 東郷町 海部郡 大治町 海部郡 蟹江町 海部郡 飛島村 知多郡 阿久比町 知多郡 武豊町 知多郡 東浦町 知多郡 南知多町 知多郡 美浜町 西春日井郡 豊山町 丹羽郡 大口町 丹羽郡 扶桑町 額田郡 幸田町

6.愛知県出身の有名人の戒名

川島なお美(かわしま なおみ)

【戒名】
秋想院彩優美俊大姉(しゅうそういん さいゆうびしゅん だいし)

    【意味】
    秋想院: 「秋を想う院」という意味で、成熟した美しさや深い情感を表現しています。

    彩優美俊: 「彩」は華やかさ、「優美」は上品さ、「俊」は優れた才能を示し、川島さんの多才で華麗な芸能活動を称えています。

    大姉: 高徳な女性に贈られる敬称です。

    全体として、川島なお美さんの優雅で才能豊かな生涯を讃える戒名です。


    堀江しのぶ(ほりえ しのぶ)

    【戒名】
    麗光貞忍大姉(れいこうていにん だいし)

      【意味】
      麗光: 美しく輝く光を意味し、堀江さんの明るく魅力的な人柄を象徴しています。

      貞忍: 「貞」は節操や誠実さ、「忍」は耐え忍ぶ心を示し、彼女の内面的な強さや忍耐力を表現しています。

      大姉: 高徳な女性に贈られる敬称です。

      全体として、堀江しのぶさんの美しさと内面的な強さを称える戒名です。


      船村徹(ふなむら とおる)

      【戒名】
      鳳楽院館酣絃徹養謠大居士(ほうらくいん かんげんてつよう だいこじ)

        【意味】
        鳳楽院: 「鳳」は伝説の鳥で高貴さを、「楽」は音楽を意味し、音楽界の巨匠であることを示しています。

        館酣絃徹養謠: 「館」は館、「酣」は酒に酔うさま、「絃」は弦楽器、「徹」は貫く、「養謠」は歌謡を育むことを意味し、酒を嗜みながら音楽を楽しみ、歌謡界に貢献した生涯を表現しています。

        大居士: 高徳な男性に贈られる敬称です。

        全体として、船村徹さんの音楽界での偉大な功績と人柄を称える戒名です。


        徳川家康(とくがわ いえやす)

        【戒名】
        東照大権現安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士(とうしょうだいごんげん あんこくいんでん とくれんしゃ すうよ どうわ だいこじ)

          【意味】
          東照大権現: 家康が神格化された際の神号で、「東の光を照らす大いなる権現」を意味します。

          安国院殿: 平和な国を築いたことを称える院号です。

          徳蓮社崇誉道和: 「徳」は徳川、「蓮」は浄土信仰、「崇誉」は高い名誉、「道和」は道を和する、すなわち平和をもたらすことを意味し、家康の徳と平和への貢献を表しています。

          大居士: 高徳な男性に贈られる敬称です。

          全体として、徳川家康の偉大な業績と平和への貢献を称える戒名です。


          豊田佐吉(とよだ さきち)

          【戒名】
          智光院釋佐誉(ちこういん しゃく さよ)

            【意味】
            智光院: 智慧の光を放つ院号で、豊田佐吉の発明家としての才能を称えています。

            釋: 仏弟子であることを示す称号です。

            佐誉: 「佐吉」の「佐」と誉れを組み合わせ、本人の名前と功績を表現しています。

            全体として、豊田佐吉の智慧と功績を称える戒名です。

            7.愛知県でよくある戒名に関する質問

            戒名は必ず必要ですか?

            仏教の伝統では、戒名を授かることが推奨されていますが、必須ではありません。無宗教の方や他の信仰を持つ方は戒名をつけない場合もあります。ただし、仏教形式の葬儀を希望する場合は、戒名をつけるのが一般的です。

            戒名の代わりに俗名でも供養できますか?

            俗名(生前の名前)のままでも供養は可能です。現代では自由な供養の形式が増えており、俗名のままでも心を込めた供養を行うことができます。

            戒名は生前にいただけますか?

            はい、生前に戒名を授かることも可能です。これを「寿戒名(じゅかいみょう)」または「逆修戒名(ぎゃくしゅうかいみょう)」と呼びますが、最近では「生前戒名」とも言われています。生前に授かることで、自身の死後の準備を整え、功徳を積むとされています。

            戒名の変更はできますか?

            戒名の変更は原則難しいとされていますが、誤りがあった場合や特別な事情がある場合には、菩提寺と相談の上で変更できる場合もあります。

            両親や配偶者と戒名のランクはそろえるべきですか?

            戒名はあくまでもお寺への貢献の度合いや、それぞれの生き方によって授かるものです。同じお墓に入るのであればそろえた方がよいといわれていますが、ムリにそろえる必要はないでしょう。

            特に、院号は高い身分・地位の人や功績を残した人に与えられるもの。誰でも授けられる戒名ではないですし、お布施も高額になります。両親や伴侶が院号だからといって、院号を求めなくても問題ありません。

            8.まとめ

            戒名は故人の仏教徒としての生き方を象徴する大切な名前です。その意味や由来を理解し、適切なタイミングで戒名を授けることで、故人の安らかな旅立ちを支えることができます。愛知県で戒名を依頼する際には、宗派や寺院の選び方、費用の確認をしっかり行い、納得のいく形で進めていきましょう。

            また、戒名を授かったら、お墓への追加彫刻も早めに依頼しましょう。墓石への名入れなどの文字入れは、通常は2週間ほど要します。詳しくは、愛知県では実績多数の戒名彫刻専門店「愛知彫刻」までお尋ねください。

            【愛知彫刻とは】

            愛知彫刻は、戒名彫刻専門の彫刻師が直営する、お墓に文字・名前を入れ専門店です。最初から最後まで一人の彫刻師が担当するので対応することで、高品質、低価格を実現。お墓に文字を追加するのなら、ぜひ「愛知彫刻」にお任せください。対応エリアは以下のとおりです。

            名古屋市 愛西市 あま市 安城市 一宮市 稲沢市 犬山市 岩倉市 大府市 岡崎市 尾張旭市 春日井市 蒲郡市 刈谷市 北名古屋市 清須市 江南市 小牧市 新城市 瀬戸市 高浜市 知多市 知立市 津島市 東海市 常滑市 豊明市 豊田市 長久手市 西尾市 日進市 半田市 碧南市 みよし市 弥富市 愛知郡 東郷町 海部郡 大治町 海部郡 蟹江町 海部郡 飛島村 知多郡 阿久比町 知多郡 武豊町 知多郡 東浦町 知多郡 南知多町 知多郡 美浜町 西春日井郡 豊山町 丹羽郡 大口町 丹羽郡 扶桑町 額田郡 幸田町

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